STUDIO KU – ”バーチャル”ライブ配信・収録スタジオ

クロマキー×バーチャルプロダクションの事例紹介

”バーチャルプロダクション”というと、巨大なLEDウォールを使ったものが主流という雰囲気がありませんか?

※「バーチャルプロダクション」という言葉は映像業界でよく使われていますが一般的ではないため、当スタジオのサービス案内では「バーチャル撮影」と表現しています。本記事においてはバーチャルプロダクションと表記いたします。

でも実際のところ「やりたいけど、ハードル激高そう」「とりあえずクロマキーのバーチャルプロダクションのことも知りたい」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事はそんなあなたに現場の声をお伝えいたします。

はじめまして、オカザキと申します。
クロマキーのバーチャルプロダクションスタジオ STUDIO KU(スタジオ・キュー)を運営しています。

こんなスタジオです。

バーチャル撮影(バーチャルプロダクション)は、Unreal EngineとHTC VIVEを使って実装。

カメラや機材はblackmagicdesignで揃えています。

バーチャルプロダクションでの撮影は2022年に入ってからスタートしました。

実稼働としては約半年です(2022年7月時点)

そこに至るまでの開発期間は約1年かかりました。。なので、様々な壁にぶち当たっています(笑)

この知見はこれからバーチャルプロダクションに挑戦したい個人・法人関係なく御役にたてることはあると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

今回は「クロマキーVPどうなの?」と気になるポイントとして、この2点をご紹介いたします。

 ・グリーン抜きの精度
 ・コンポジット方法

そして LEDウォールと比べた、クロマキーの強みにも触れていきたいと思います。

(以下、バーチャルプロダクション=VPと表記)

グリーン抜きの精度は?

こちらはリアルタイム合成した無加工の素材です。

CG映像と実写の合成にはOBSを使っています。

背景の雰囲気にあわせて照明も調整したので、いい感じに馴染んだと思います。

グリーンもそこそこキレイに抜けてるんじゃないでしょうか。

リアルタイムでこのくらいの精度であれば、十分な場合もありますよね。

こちらはAdobe After Effectsで仕上げた映像です。

ライブ配信で無く収録する場合、後処理を施せばかなり綺麗に仕上がります。

コンポジット方法

処理を分散させるために、OBSを使っています。

UE4の背景と、映像ソースをOBS上で合成しています。

とはいえ、OBSのクロマキー精度も限界があります。

そこそこいい感じではありますが、もっとキレイに抜きたいので

touch designerを介して処理できないか挑戦中です。

(AEでの合成に慣れている人には結構ストレスかもしれません)

とはいえ、ライブ配信などには十分なレベルには達していると思います。

LEDウォールVPと比較した場合、クロマキーVPの強みとは?

クオリティに関しては比較するまでもなくLEDウォールに軍配が上がりますので、

実用性・実現性という点で考えます。

LEDウォール

そもそもの予算規模が大きい場合、ロケをするより大幅なコストカットが可能。

設備・技術的な参入ハードルが非常に高い。

費用が莫大なため、実施ハードルも高い。

クロマキー

参入ハードルが低く、LEDウォールに比べ安価である。

スマホ向けのコンテンツであれば、クオリティもクロマキーで十分でしょう。

LEDウォールVPの関係者や、実施検討した発注側の声を聞く機会がありましたが

費用面の課題が大きいようです。

現実的な落とし所として、今後クロマキーが採用されるケースも増えていくのではないでしょうか。

クロマキーVPの可能性

オンラインイベント・ライブ配信のニーズや、企業YouTubeニーズが高まっているので、企業のビジネス用途で求められる場面は増えていくでしょう。

まだ始まったばかりの業界のため事例も提供者も少ないですが、

参入ハードルが低いのでこれからどんどん盛り上がっていくことでしょう。

STUDIO KUでは、クロマキーVPに出来ることを追求していきますので

興味ある方はお気軽にお声がけください。